中国:ブロックチェーンに関係する給与が増加/経験者の平均給与は約60万円


まとめ
中国の求人プラットフォームの最新データによると中国全土でブロックチェーン関連の給与が急増していることがわかった。データには未経験から3年以上の経験など様々な経歴が含まれているが、平均して月給が約45万円〜60万円増加した。これらは2020年5月にブロックチェーン関連の仕事が中国政府公認となったためと考えられる。

中国の求人プラットフォームが公表した最新データから、ブロックチェーンに関係する給与が中国全土で急騰していることが明らかになった。ブロックチェーン分野のスペシャリストへの需要が増している。

チェインニュースは中国の求人・就職活動サイトである智联招聘(Zhaopin)のデータにより、「数百社」の企業がブロックチェーン関連の求人を出しており、月給が平均で2万元(約30万円)であることを知らせた。昨年の平均給与数値から急増している。

この給与は未経験のような経歴や、職種も統括して計算されており、ブロックチェーン分野の経験が3年以上ある場合や多くの能力や起業経験がある場合の月給は大幅に上がり、平均して3万元〜4万元(約45万円〜60万円)ほどになる。特に現在、インターネットやゲームに関係する企業からブロックチェーン企業への流入が増している。

一方、3月に新浪財経が発表した「2020年 中国ブロックチェーン専門能力開発レポート」では、2019年の中国ではブロックチェーン専門家の平均給与は18年と比べ37%減少したことが明白になっている。

給与は減少したが、多くの業界からのブロックチェーン専門家の需要は高まっており、、需要と供給の差異が生じている。智联招聘のデータと併用して考慮すると、経験者のマッチングが難しくなっている可能性がある。

レポートでは求職者が増加しているにも関わらず、採用企業の求人要件を満たす人材は実際には著しく少ないことも指し示している。

ブロックチェーンにかけるテック企業

2020年5月、中国ではブロックチェーン関連の仕事が政府公認となった。中国の人力資源社会保障部政府の労働政策・規制を担当する部署が「ブロックチェーンエンジニアリング技術者」を公認の職業リストに追加した。

ブロックチェーン関連の仕事として、ブロックチェーンアーキテクチャの設計・ブロックチェーンアプリの開発・技術コンサルティングのようなものが例に挙げられている。

英国で年収1,000万

ブロックチェーン分野の給与は世界的に高給である。レンディング企業のキャピタルオントップ(Capital On Top)の調査によると、イギリスでブロックチェーン関連の仕事の平均年収は7万5,000ポンド(約990万円)となっている。

調査によれば、バーチャルリアリティ・3Dプリンティング・ビッグデータ・人工知能のようなディスラップティブなテクノロジー産業全体の年収に関して調べ、その中でブロックチェーン関連が最も平均年収が高かったという。

加えて、2019年のブロックチェーン業界の給与はカナダでも国内最高水準になっているというレポートもある。

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