4月20日、中国の国家発展改革委員会(NDRC:National Development and Reform Commission)によると、ブロックチェーンは、クラウドコンピューティング・AI(人工知能)・IoT等の新興技術に加わり、近い将来、中国が情報の流れを管理する目的で用いるシステムをサポートすると報道陣に発表した。
国家発展改革委員会とは、中国経済の施策や戦略を考案する最高レベルの行政機関である。公共交通への投資・独占禁止の調査・社債の発行の監督まで、多岐にわたる領域を担っている。
ハイテク担当ディレクター、ウー・ハオ氏は、ブロックチェーンを含めた新技術をどのようにして導入するかに関して、「NDRCは関連部門と提携し、新たなインフラ開発を進め、新興業界の継続性のある健全な発展に関与するアクセスルールを修正・改善を狙う。そのために、関連するガイダンスを研究し、発表を行う」と語った。
中国のブロックチェーンの今後に関して、NDRCとブロックチェーン業界の関係は複雑なため、同取り組みが何を意味するかは見定め難い。
NDRCの下部組織は、ブロックチェーンベースのアプリケーション開発に要するツールへのアクセスを企業に提供する、新たなブロックチェーン・サービス・ネットワーク(Blockchain Service Network:BSN)に取り掛かっている。既にBSNは、国内の商業利用向けに進められており、今週後半にはグローバル企業向けにも展開される。
しかしながら、NDCRは2019年4月に同国のビットコインマイニング業界を、中国から除去したい業界の草案に含めた。
2019年10月、習国家主席がブロックチェーンの膨大な可能性に関して自身の見解をはっきりと主張した後、NDCRは好ましくない業界リストからマイニング業界をひそかに静かに消去した。
従来、NDRCは政府の経済戦略に必要不可欠であると考慮される業界向けのガイダンスとサポート的な施策を公表している。2018年9月には、AIやIoT等の新興技術に推進する企業への財政支援として1,000億元(141億ドル、約1兆5,000億円)を提供する狙いで、中国国家開発銀行(China Development Bank)と合意した。
NDRCが、ブロックチェーンに取り組む企業に同等レベルのサポートを提供する計画を有しているかは定かではない。しかしながら、ブロックチェーン技術へのサポートがトップにまで行き渡っている中、近いうちにブロックチェーン企業は、韓国のように非常に好意的に扱われる可能性がある。