IPA:ブロックチェーンの特徴から解る社会実装の行く末を指す


まとめ
IPAは「ブロックチェーンの特性から理解する社会実装の展望」と題した報告書を発表した。高付加価値のブロックチェーンが効率化・コスト削減などの成果に段階を経て普及するだろうと結論付け、将来的展望に期待を示している。

2月20日、情報処理推進機構(IPA)は「ブロックチェーンの特徴から認識できる社会実装の見通し」と掲げた報告書を公示した。IPAはブロックチェーンの社会実装が、効率化・無駄排除効果を望むものから、高付加価値創出の段階へと進める将来の見通しを提示している。

IPAはグローバルにおけるブロックチェーンの動向として、金融は元来、その他の産業においても、ブロックチェーンはビジネス戦略上の主要な技術として選ばれ始めている。デロイトトーマツがブロックチェーンに理解を深める世界12ヶ国のシニア役員1,386人を対象に行なった「デロイト グローバルブロックチェーンサーベイ2019」調査報告書をベースに解析する。

ビジネスにおいて、ブロックチェーンは「戦略プライオリティのトップ5に入る」と調査対象の半分が回答し、8割が経営戦略上重大であるというような認識を表した。

各国政府の試みにおいてもブロックチェーンは重要視されており、ブロックチェーン技術に関しては、暗号資産取引へ厳格な規定を持つ米国や中国も肯定的な姿勢で、金融以外の領域への採択を推進している。

IPAはブロックチェーンの特性として、信頼度の高い記録によって中央管理者なしに取引を成功させる点を強める。決まった管理者が監視しなくても、ブロックチェーン上の記録に改ざんや二重取引は不可能である。安全に価値あるものの取引をブロックチェーン上に任せることが可能であると解説し、分散型台帳・コンセンサスアルゴリズム・スマートコントラクトなども、同仕組みに言及している。

加えて、ブロックチェーンによるプロセスの効率化・無駄の排除の方法に関しては、具体的にIBMMaerskが協力して開発した国際貿易におけるブロックチェーンプラットフォーム「TradeLens」を例に、同プロセスや取り組みについて紹介する。ブロックチェーンの社会実装が、プライベートチェーンを使用した企業間取引や制限されたコンソーシアム内で効率化・コスト削減の効果を及ぼすという例を挙げる。

最後に、IPAの報告書はブロックチェーンの普及は段階を経て、このような社会実装に関係していくと考慮した。Bitcoin等の暗号資産の取引に始まったブロックチェーンは、inB(企業内)、B to B(企業間)において効率化・無駄の削減等の効果による普及の段階を経て、将来の高付加価値のブロックチェーンが普及する段階を迎えるだろうと結論付けた。

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