イタリアのワイナリー、ヴィニェーティ・マッサ:ブロックチェーンでトレーサビリティ・真正性を確保


まとめ
イタリアのワイナリー「ヴィニェーティ・マッサ」はブロックチェーン技術を利用し、消費者がワインのトレーサビリティ・真正性を確認できるようにする。NFC(近距離無線通信)タグを栓に内蔵し、ワイン産地・ブドウ園・由来などのトレーサビリティ情報をスマホで確認することができる。

1月22日、酒関連ニュースサイト「ドリンク・ビジネス」によると、2018年にイタリア・ピエモンテ州のワイナリー「ヴィニェーティ・マッサ(Vigneti Massa)」が、ブロックチェーン技術によって、消費者がワインのトレーサビリティや信頼性を確かめることができる、ヴィンテージのワインを発売した。

ドリンク・ビジネスによれば、NFC(近距離無線通信)タグを栓(ワイン・クロージャー)に内蔵しているため、NFC対応スマートフォンをかざすことで、ワイン産地・ブドウ園・由来等のトレーサビリティ情報や、テイスティングノート・専門家のレビューが確認できる。クロージャーには、ワインボトルごとに設定し、ブロックチェーンに記した識別コードが埋め込まれていることで、ワインの信憑性を検証できる。

ワイナリーの共同所有者ウォルター・マッサ氏は、これら機能の重要性に関して、「頻繁には話題にならない問題の一つに、ワインの偽造がある。NFCシステムは、消費者に新体験を提供するだけでなく、偽造や闇市場との戦いを支え、ワインの信頼性とトレーサビリティを確保する」と説明した。

同仕組みは、2016年にアルコール飲料やオリーブオイル向けクロージャー等を手がけるイタリアのグアラ・クロージャーズ(Guala Closures)が開発したソリューションを基盤に、2019年1月にルクセンブルクのソフトウェア企業コンペリオと共に開発・発表したもの。ヴィニェーティ・マッサは、同技術を導入したヨーロッパ初のワイナリーである。

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