環境監視スタートアップ:ブロックチェーンに大気質センターで集めたデータをリアルタイムで記録・公開


まとめ
環境監視スタートアップであるプラネットウォッチは大気質センターの収集データをリアルタイムでブロックチェーンに記録・公開する世界初の分散型台帳を構築する。同社は現状の大気質・大気汚染監視は、最新のニーズに対応できていないことを問題視し、今後は神廟生の高い情報提供を行う。

1月24日、アルゴランド財団は新しい事例として「アルゴランド(ALGO)」ブロックチェーンを使用して、環境監視を行うスタートアップ企業「プラネットウォッチ」の取り組みを公表した。世界で初めて大気質に関連する分散型台帳を築き、大気質センサーで集めたデータをALGOにリアルタイムで記録・公開する。さらに、大気質センサーの所有者に独自ユーティリティトークン「PLANET」を配布し、エコシステムへの貢献を促進する。

プラネットウォッチは、世界最大の基礎物理研究所CERNによるパートナーシッププログラム「CERNスピンオフ」初のブロックチェーン企業である。CERNが開発したセンサーデータ収集ソフトウェア、イタリア国立研究評議会研究所が開発した安い大気質センサー、ALGOを統合することで、大気質モニタリングの分散化をしている。大気質センサーによる計測をマイニングに見立て、PLANETを得れるようにしている。ロードマップ・トークンモデル・センサー等の詳細は後日、公表する予定だ。

加えて、アルゴランドのマーケティング部長のケリ・キャラハン氏はコインテレグラフに、「近頃、イタリアの複数都市で固定設備、並びにバス用モバイル設備が稼働している」と述べた。

プラネットウォッチの1月23日のブログでは、現状の大気質・大気汚染監視は最新ニーズに対処できていない。公機関によるセンサーは、都市などの主要な輸送ルートに従って比較的少ない数で設置されているだけであり、データの公開は普通24時間後に行われる。プラネットウォッチによれば、これらにより火災や事故などの危機的状況では、当局による情報を信用できないために、SNS等のフェイクニュースを信じてしまう。なお、大気汚染への暴露は乳児死亡率・喘息・神経発達障害・小児がんのような、子供の健康に多大なる悪影響を与える可能性があると説明した。

これからの見通し

プラネットウォッチの目的は、環境に配慮する人々の、大気質センサーのグローバルネットワークの構築である。屋外の設置型センサーや携帯型センサーにより大気質を測り、インターネットかつモバイルアプリを通してリアルタイムで収集・検証・フィルタリング・公開が可能になるようにする。

元リサーチ・サイエンティストで、プラネットウォッチ創設者のクラウディオ・パリネロ氏はコインテレグラフに、「センサーは、EU共同研究センターで余すところなくテストされ、データは公開されている」と話した。

さらにプラネットウォッチは、投資家とPLANETトークンが機能する場所に関して話し合っており、パリネロ氏は、「PLANET獲得の重要なメカニズムは、大気質データをプラネットウォッチに送ることであろう。モニタリングはマイニングになる」と説明した。

また、疑問点としては、多くの興味を弾けるかどうかであると指摘し、同氏は「私たちは、多数の関心を既に集めている。先行予約を受け付ける可能性がある」と答えた。

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