ブーストリー:プラットフォーム「ibet」を公開


まとめ
野村グループの設立した合弁会社「ブーストリー」が、金融商品などをデジタル化した複数の権利発行と取引ができるプラットフォーム「ibet」を公開した。日本国内の金融機関でデジタル化の勢いが急速に高まりを見せている。

証券最大手の野村ホールディングス野村総合研究所と設立した合弁会社「ブーストリー」が、金融商品などデジタル化したさまざまな権利の発行と取引ができるプラットフォーム「ibet」を公開した。

株式や不動産、債権などの所有権や配当を受ける権利をトークンの形で表したセキュリティ・トークンは、2020年春に予定される改正金融商品取引法の施行により、「電子記録移転権利」などに位置付けられることになる。今後、市場が生まれ、拡大することへの期待が高まっており、デジタル証券、セキュリティ・トークンの発行に向けた動きは加速していく見込みだ。

ブロックチェーン上でさまざまな権利と取引がプログラム化

ブーストリーが発表したプラットフォーム「ibet」では、さまざまな権利と取引方法がトークンとして発行され、ブロックチェーン上にあるスマートコントラクトによってプログラム化される。同社は「取引市場の中間者の役割をプログラムにより実現することで、安全安心なデジタル上での相対取引を実現」するのが目的だ。

セキュリティ・トークンは株式や不動産、債券などの有価証券をデジタル化したものを指すのが一般的だ。しかし、ibetのWebサイトではトークンの例として、「会員権」「サービス利用権」「社債」が挙げられ、当初は債券がデジタル化の対象になるとみられる。ibetに用いられているブロックチェーンは“コンソーシアム型”で、ブロックを検証するバリデーターノードはブーストリーが運用する。企業などがibetにジェネラルノードとして参加するには、バリデーターノードの承認が必要となる。バリーデーターノードはいずれ複数社での運用に切り替える予定となっている。

ブーストリーは2019年9月に設立。代表者は佐々木俊典氏で資本金は11億7,500万円。出資比率は野村ホールディングス66%、野村総研34%。

STO:日本でも動きが活発化

ブロックチェーン技術を活用したセキュリティ・トークンを発行することで資金を調達するSTOは、欧米のスタートアップや金融機関・取引所が取り組むなど、世界中で注目が高まっている。

日本でも来春の改正金商法施行を控えて動きが活発化している。中でも野村ホールディングスは、ブーストリーの設立以外にも、三菱UFJフィナンシャル・グループとともに、ブロックチェーン上でデジタル証券を発行・管理するサービスを提供する米国企業・セキュリタイズへの出資を決めるなど、この分野に注力している。

このほかMUFGも存在感を見せている。三菱UFJ信託銀行が、三菱UFJモルガン・スタンレー証券三菱UFJ銀行とともに、デジタル証券の発行から流通まで、証券資金決済だけでなく権利保全も含め自動かつ一括で処理できる基盤「プログマ」の構想を明らかにしている。

 

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