まとめブロックチェーン技術を活用した今後のエネルギー市場の成長率が世界で注目されている。特に顕著なのは、電力業界であり、分散型電源の需要増と再生可能エネルギーの統合が成長の後押しとなっている。
エネルギー産業におけるブロックチェーン市場は6年で10倍以上に伸び、2024年には約63億ドルとなっている。11月19日に、米国の調査会社BISリサーチが発表した調査でエネルギー市場におけるブロックチェーン分野の成長余地が明らかになった。
54%の成長。24年には6800億円規模に
同社が発表した『Global Blockchain in Energy Market − Analysis and Forecast, 2018-2024』によると、2018年のエネルギー市場におけるブロックチェーンは5億1800万ドルだが、2024年には約63億ドル規模になるとの予想がされている。年平均で54%ずつ伸びる予定だという。
その要因として、電力業界では分散型電源の需要増と再生可能エネルギーの統合があると指摘されている。また石油やガス業界では高い運営コストに悩まされてきたとし、コスト削減を目的としてブロックチェーン分野への投資が促されてきたという。
BISレポートは「エネルギー需要と送電網運営の必要性が高まり、システムを運営するのを助け運営コストを減らす技術への需要が急激に伸びてきた。その結果、ブロックチェーンが潜在的なコスト削減技術になりつつある」と分析している。