スペイン・カタルーニャ州:分散型IDプラットフォーム開発


まとめ
スペイン北東部カタルーニャ自治州の政府は、ブロックチェーン政策として「IdentiCATプロジェクト」を発表した。政府は、分散型IDプラットフォームを開発する。今後、市民がオンラインサービスを利用する際に、自身のデータを自分で管理可能にすることを実現していく。

先日、スペイン北東部カタルーニャ自治州の政府は、分散型IDプラットフォームの開発発表を行なった。市民がオンラインサービスを利用する際に、自身のデータを自分で管理できるようにすることが、この開発の目的だ。

Jordi Puigneróデジタル政策行政相は、2019年9月9日、プレスリリースの中で「IdentiCATプロジェクト」について明記している。

同プロジェクトの代表は、「21世紀のデジタル社会において、十分な保証と安全を確保した活動を行うことができるよう、カタルーニャ市民に資格、およびデジタル的に力を付与する」と述べている。また同省が掲げる主な目標としては「公的機関及び社会」内でのブロックチェーン技術の利用を促進するということが挙げられている。

IdentiCATと名付けられたこのプラットフォームは分散型台帳技術がベースになっていることから、カタルーニャ州政府のネットワークバリデーターとなることができるのでは、と期待されている。しかし、この計画の一環として政府がユーザーの個人情報を収集することはない。

今回のプロジェクトにおいて、カタルーニャ州政府は以下のように述べている。

「『IdentiCAT』は、ヨーロッパ基準でいうと最初のデジタルIDとなる。また、公共圏によって動かされ、市民自身によって管理されようになる。政府はカタルーニャ州で日常的にこの『IdentiCAT』が使用されることを目指している」

「自己主権型」システム

同政府によると、「自己主権型」システムは、携帯端末やコンピューター上のアプリを使い、市民が「法的な有効性とプライバシーを十分に確保したうえで、独自のIDを作成・管理する」ことを可能にするシステムだ。

例えば、ユーザーはIDシステムを使用することで生年月日や出生地を提供せずに、法的年齢に達していることを証明できる。

IdentiCATは、2014年にEUで開発され、電子取引のための電子認証やトラストサービスに関する規則「elDAS規則」に準拠するように今もなお開発が進んでいる。そのため、IdentiCAT利用者はEU加盟国のどこからでもオンラインサービスにアクセスし、電子トランザクションを実行できるようになるという。

まず基盤となる技術の開発に関する入札が、システムを稼働させる前に行われる予定となっている。自己主権型アイデンティティーを生成するツール、IDの検証・認証を行うソフトウエア、そしてカタルーニャ・オープン・ガバメント・コンソーシアム内で現在当局が使用している認証システムとIdentiCATを技術的に統合する方法などの開発が必要となる。

開発完了後、IdentiCATはカタルーニャの市民、公的機関、企業に展開され、利用可能となる。

 

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