ブロックチェーン導入進む「不動産業界」にビットフライヤーグループも参入


まとめ
「不動産業界」では、ブロックチェーンの活用が大いに期待される分野として大きな注目を集めている。現在の不動産取引では、それが物件の売買であっても賃貸であっても、さまざまな書類の作成と契約が必要となっている。それをスマートコントラクトなどの技術で業務効率化をはかる企業が増えているのだ。

仮想通貨取引所bitFlyerのグループ会社・bitFlyer Blockchainもブロックチェーンの活用が大いに期待される分野である「不動産業界」への参入を表明した。

日本の不動産業界では、あらゆる物件情報が不動産取り扱い業者のみが利用できるデータベース「レインズ」(Real Estate Information Network System、不動産流通標準情報システム)に集中している。

不動産取引では、それが物件の売買・賃貸に関わらず、さまざまな書類の作成と契約が必要となる。賃貸であれば貸主と借主、売買なら買主と売主が、さらに管理会社や仲介会社も存在する。この業界ではまた、FAXで物件情報をやり取りしたり、紙の書類を郵送したりという方法が多く用いられている。

こうした状況ゆえに、ブロックチェーンを活用することで作業の効率化をより簡単に行うことができる。例えば内見の日程調整、申し込みから契約締結までの流れをリアルタイムに共有しながら進められる。それだけではなく、契約書などの書類を作成して郵送する手間が省け、労力も時間も削減できる。また情報が不動産業者のみに集中する現在の状況も解消できる余地もある。

スマートコントラクト活用の不動産契約プラットフォーム:GAテクノロジーズ

2018年9月、不動産契約においてスマートコントラクトを活用する構想を発表しているのが、中古不動産流通プラットフォームサービス「Renocy(リノシ―)」を運営するGAテクノロジーズである。

GAテクノロジーズはまず、不動産契約の中でも「賃貸」に特化して開発を進めている。スマートフォンやパソコンで、賃貸物件の借主と貸主が申し込みから契約、入居審査の完了、居住後の生活に関わるサービスや物件管理まで1つのプラットフォームでやり取りできる仕組み作りに取り組んでいる。将来は、賃貸に限らず売買契約でも同様のサービスを提供したい考えだ。

bitFlyer Blockchain・積水ハウス・住友商事:大手仮想通貨取引所グループが不動産業界へ

2016年夏頃から、積水ハウスとbitFlyer はブロックチェーンを基盤とした不動産情報の管理システムの構築を検討してきた。2018年には基本モデルを開発し、2019年初頭には積和不動産のアプリ上で連携を始める予定である。

また2019年7月23日には、住友商事とbitFlyer Blockchainが住宅の賃貸契約に関連する業務の一部をブロックチェーンプラットフォーム上で行う仕組みについて発表している。

bitFlyer Blockchainは、仮想通貨取引所bitFlyerを共同で立ち上げた加納裕三氏が代表を務める新会社である。スマートコントラクト機能を備えた、独自のエンタープライズ向けブロックチェーン「miyabi」を使用することで、賃貸契約を電子化している。不動産物件の内見予約から契約まで行えるようにしたい考えだ。2019年後半には、プロトタイプの開発・検証を完了させた後、一般利用者への提供を始める予定となっている。

将来の構想として、ブロックチェーン以外の技術も取り入れることにより、スマートフォンで物件検索から内見予約、契約、入居、各種費用の支払いまで、さらには契約更新や退去手続もできる仕組みを構築する見込みだ。さらに賃貸に限らず、売買や住宅以外の契約についても視野に入れているという。

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