アラブ首長国連邦(UAE)の国営航空会社、エティハド航空(Etihad Airways)は、スイスに拠点を置くブロックチェーンスタートアップ、ワインディング・ツリー(Winding Tree)と提携することを発表した。
この提携において、同社は社内情報システムにブロックチェーン技術を導入し、インフラ構築を進めるとしている。これにより、同社は現在フライト時刻、旅程、荷物の追跡などを管理している外部オペレーターを介する必要がなくなり、多くの労的負担やそれにかかるコストが軽減されるとしている。
ロイター通信によると、同社のデジタル・イノベーション担当ディレクターのトゥリスタン・トーマス(Tristan Thomas)氏は「これまでの外部企業が提供するサービスは、しばしばコストが高すぎる」と述べていた。
これに対して、ワインディング・ツリーの最高執行責任者ペドロ・アンダーソン(Pedro Anderson)氏も同様の意見を述べており、「我々は、プラットフォーム上で実験や新しいソリューションの開発をしてきた。これは最終的にはお客様の利益となる。イノベーションがあれば、競争が生まれ、消費者にとってより良い価格につながるのだ」と語った。
2017年には、ワインディング・ツリーは暗号化トークンを利用したブロックチェーンベースの旅行マーケットプレイスを開発するために、ルフトハンザ航空(Lufthansa)と提携した。またエールフランスKLM(AirFrance-KLM)とも2018年10月に提携を結んでいる。
ワインディング・ツリーは、これからも世界中の様々な航空会社、ホテル、旅行会社に対してリアルタイム情報システムと分散型旅行流通プラットフォームを提供していくとしている。