法人の垣根越えたフィンテックプラットフォーム:住宅産業における電子決済・電子契約の新しい仕組みを構築


まとめ
住宅産業でのフィンテック技術やブロックチェーン技術を活用したサービスやシステムの研究・開発等に取り組む団体として一般社団法人住宅フィンテック・コンソーシアムが設立された。フィンテックの新技術を利用して業界の刷新をはかる狙いだ。

2019年7月16日、住宅金融事業を行う日本モーゲージサービス株式会社は、岐阜に拠点をおき住宅建材の製造と流通を行うイビケン株式会社と一般社団法人住宅フィンテック・コンソーシアムを設立したことを発表した。住宅産業におけるフィンテック技術やブロックチェーン技術を活用したサービスやシステムの研究・開発等に取り組んでいくことを目指している。

住宅産業は、他産業と比べてICTの導入を進めづらいことが課題としてあげられている。その理由として2つあげられる。1つ目に住宅建築を請け負うプレイヤーは中小企業が圧倒的多数を占めていること。2つ目に住宅を構成する建材や設備等の部品の種類や数が膨大で最終的には工事業種ごとに下請業者が工事を行う等、生産工程や産業構造が非常に複雑であることである。また各法人が単独で導入するケースが多いため、産業全体で見ると限定的な分野でしか合理化が進んでいない。

そこで、法人の垣根を越えて横断的にシェアリングできる住宅フィンテック・コンソーシアムを設立した。同組織の設立により、電子決済・電子契約においてフィンテック技術・ブロックチェーン技術を活用した新しい仕組みを構築する。

なお、ブロックチェーン技術の導入については、ブロックチェーン専門の開発とコンサルティングを行う株式会社BUIDLより技術協力を受け、開発を行う。

住宅フィンテック・コンソーシアムでは、今後以下の事業を行う。

  • ポイント発行サービスを活用した電子サービスの開発事業

住宅ユーザーまたは住宅事業者がメンテナンス等に必要な費用をポイント化し活用できるサービスの開発を行い、住宅ストックの資産価値向上につながる仕組みを目指す。

  •  住宅建築請負におけるトレーサブルで信頼性高い電子取引サービスの開発事業

取引の合理化・可視化のために、住宅請負全体における商取引の電子契約・電子決済および契約書等のエビデンスを保管・管理ができるサービスの開発を開始。

  • 住宅残価保証制度の構築事業

物件の品質、性能、メンテナンス履歴等の情報をブロックチェーンに登録することで、住宅ユーザーが良質な住宅に少ないコストで一定期間居住し、柔軟に住み替えが出来る仕組みを目指す。それにより、残価価値の根拠となる情報の信頼性を高め、透明な取引ができるプラットホームを目指していく。

また今後、同組織では、住宅事業者を対象として広く会員を募集し、サービス・システムの公開・提供を開始予定。同組織は、これらの活動によりフィンテックの新技術を利用して住宅産業の成長に寄与する狙いだ。

 

株式会社BUIDL、住宅分野における電子取引システムに関する記事はこちら

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