ブロックチェーンビジネスの拡大化:投資すべき企業の有無は


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まとめ
ブロックチェーン技術は近年、多岐にわたる業界から注目を集めている分野である。物流、エネルギー、医療、不動産、小売り、金融など世界中で導入が開始され、実用化のフェーズに突入しようとしている。今後、ブロックチェーンに積極的な企業を見極め、その後の動きにも注目していくと面白いだろう。

暗号資産(仮想通貨)の技術として一躍注目を集めたブロックチェーン。現在、フィンテック領域だけでなく、多くの企業がさまざまなビジネスに応用できるエコシステムとして関心を寄せている。ブロックチェーン技術は、今後どのようにして活用されていくのだろうか。

最近ではいち早くブロックチェーン技術に着目し、新システムの開発を行う企業も少なくないのが現状である。ここでは、今後の成長が見込まれるブロックチェーンビジネスを展開する企業を紹介したい。

ブロックチェーン技術を活用することにより、これまで当たり前に行われていたものが消える可能性があるともいわれている。例えばスマートコントラクトによって、契約における押印や、書類へのサインを行うことがその例としてあげられる。一方、データを蓄積できるブロックチェーン技術を利用することで、病院での受診歴や生産履歴などもブロックチェーン上に保存されていくようになることが見込まれている。

さらに、ビットコインのように全体に公開されるパブリック型のブロックチェーンだけではなく、管理者がおり許可制でネットワークに参加できるプライベート型、特定の複数企業が参加するコンソーシアム型のブロックチェーンの活用も進むと考えられている。

これらによって、より秘匿性の高いブロックチェーン運用が可能となるのだ。顧客情報漏えいを防ごうとする企業などは、こういった技術の導入も視野に入れているのではないだろうか。

最後に、今現在、ブロックチェーン技術を取り入れている企業の例をあげていく。

  • デンソーがMaaS分野においてブロックチェーン技術を導入
    MaaS (Mobility as a Service)とは、マイカー以外のすべての交通手段を一つのサービスとして捉える概念を意味している。デンソーが、この分野において、ブロックチェーン技術を取り入れたプロダクトをラスベガスで開催された「CES 2019」にて展示し話題となった。
    これは車両のソフトウェアやデータの改ざん防止を目的としたものとなっている。近い将来において、ブロックチェーンを活用することが当たり前になるであろう、自動運転自動車のセキュリティの確保に取り組んでいる。

  • IBM:食品のサプライチェーンに応用
    IBMは、食品の生産から販売、小売、消費者の手に届くまでのプロセスを可視化するべく、ブロックチェーン技術を活用している。日本では生産履歴として主に消費者向けにデータを公表しているが、サプライチェーンとしてデータを一括収集・管理することにより、安全性を高めるだけでなく、食品の廃棄量を低減することも可能としている。
    これは食への安全性を重要視する消費者と、生産性を上げつつロス削減を目指す生産者、廃棄のない仕入れを求める小売業者と、それぞれにメリットのあるシステムといえるのではないだろうか。

投資を行う企業を選定する際には、過去から現在までの利益はもちろん、いま対象となる企業がどのようなプロジェクトを進めているのか、将来的にはどのような分野で活躍しそうなのかまでよく見極めることが必要となる。ブロックチェーン技術を利活用しようとしている企業は多く存在する。どの企業が頭一つ抜きんでたビジネスを展開していくのか、さまざまな情報をもとに予想してみるということも面白いのではないだろうか。

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