スタートアップ投資と見えてきた課題:米リサーチ会社投資レポートを発表、出資454件 総額16億ドル調達


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まとめ
データベースやレポートを提供するスタートアップ企業CB Insightsは、2019年上半期のブロックチェーン業界への投資実績をまとめた。国別では、アメリカ40%・中国15%という結果になった。昨年度比では減少傾向にあるものの、対2017年では上回る勢いだ。

米ニューヨークに本拠を置くリサーチ会社のCB Insightsは、ブロックチェーンおよび暗号資産への投資トレンドに関するレポートを公表し、2019年1〜6月のブロックチェーン業界における投資実績をまとめた。

2019年上半期のVCのブロックチェーン分野への出資は、454件で16億ドルにのぼる。この数字は2018年の41億ドルからは減少しそうだが、2017年の数字は超える可能性が高い。

投資ラウンドにおけるシード、エンジェル、シリーズAの占める割合は2017年の80%から2019年前半は88%に増えているが、企業による投資は減っており、2019年前半に投資を行ったのは96社にとどまった。このペースで行くと、2018年より36%減少する見込み。

これらのデータから、初期段階でのスタートアップにおける投資が活発である一方、軌道に乗った企業への投資には消極的であるということがわかる。

投資先を国別で見ると、トップはアメリカの40%。2位は中国で15%、3位以下はイギリス(8%)、シンガポール(4%)、韓国(3%)だった。このデータからもわかるように、アジアはスタートアップのハブとなっており、調達額上位企業のいくつかは中国に拠点がある。

調達額が大きかった企業の大半は、取引所かインフラを提供するテック企業だ。暗号資産取引所のCoinbase(コインベース)は最大額の5億3900万ドルを調達し、圧倒的1位を誇る。2位は4億5000万ドルを調達した中国のマイニング企業Bitmain(ビットメイン)。3位はオーバーストック傘下のセキュリティトークンプラットフォームtZEROで、GSRキャピタルから3億2400万ドルを調達した。

今回の結果より、投資は初期段階のスタートアップに集中し活況とまでは言えない状況だと言える。しかし、2019年はBitcoin(ビットコイン)やEthereum(イーサリアム)の価格が上昇し、Facebookが暗号資産Libra(リブラ)を発表するなど、業界には追い風が吹いている。

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