日マイクロソフト、ラウンドテーブル開催:ブロックチェーン活用したソリューションの提供


まとめ
ブロックチェーンの活用は、海外ではビジネスや人道支援といった領域で実運用に達しているが、日本では多くが実証実験にとどまる。しかし、水面下では多くの実験が試行錯誤しており、着実に採用が増えている。数年後には、実用化する企業が増えていくだろうと考えられている。

7月29日、日本マイクロソフトがブロックチェーンに関するプレスラウンドテーブルを開催し、ブロックチェーンの概要から海外事例、スタートアップ企業とのエコシステム拡大など幅広く紹介した。

ブロックチェーンの基本的な仕組みについて、同社のAzureアプリケーション開発技術営業本部・テクノロジーソリューションプロフェッショナルの廣瀬一海氏は「端的には複数の企業や個人間で真正性のある共有場所を設ける技術」と説明した。

また、同社はこの説明会で、人事分野におけるブロックチェーンの活用や実用化に向けて、SKILLエン・ジャパンと提携したことを発表した。コンソーシアムモデルのブロックチェーンの構築や共同検証を行う。

同社は、2015年からブロックチェーン基盤の導入と展開支援や、活用シナリオの啓発、概念実証(PoC)環境と技術支援を提供してきたが、ブロックチェーン環境をゼロから構築するのは容易なことではない。そのため、同社では証跡データの確認後に添付ファイルの送信を行うといったサンプルコードを多数用意するなど、Azureを中核とした多様なソリューションを展開する。

これらのソリューションによるブロックチェーン活用事例も海外では多数あるという。2019年5月には、General Electricの航空部門であるGE Aviationが部品サプライチェーンにおける追跡計画を発表した。また、国際連合とマイクロソフト、Accentureが、世界中の6人に1人が法的文書を所有していないという背景を踏まえ、共同でブロックチェーンを用いたデジタルIDシステムを開発した。現在では130万人以上の難民を登録し、ID検証を通じた難民の社会復帰を世界29カ国で支援している。

このようにブロックチェーンの活用は、海外ではビジネスや人道支援といった領域で実運用に達しているが、日本におけるビジネス活用事例はあまり見られず、その多くが実証実験にとどまっている。

しかし国内でも業務モデルを構築した概念実証(PoC)は増加傾向にあり、過去4年間で相当数の概念実証(PoC)に取り組んできた。今後の見通しについて同社の廣瀬氏は「水面下であれば実際に運用フェーズに移行するケースも存在する。ブロックチェーンでの運用や開発における経験値が積み重なれば、数年内に実運用に至ると考えている。」と述べた。

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