7月26日、日本瓦斯株式会社(以下、ニチガス)はエストニアの電子国家基盤として採用されている「X-Road」とブロックチェーンを組み合わせ、コールセンター向けワンストップサービスの開発、提供を開始した。同サービスはX-Roadとブロックチェーンを実装し商用展開する国内初の取り組みとのことである。オペレーターによるワンストップでの業務対応を可能とし、業務を大幅に効率化できるというのが利点としてあげられる。
エストニアの電子政府における重要な基盤技術であるのがX-Roadだ。これは現在、政府管理下の複数のデータベースを接続する役目を担っている。複数あるデータベースを統合するには膨大なコストがかかるが、同技術はデータベース自体は分散したままで、相互連携を可能とする。エストニア政府において、コストを抑えながら大幅な業務の効率化を実現することに成功した。
ニチガスはプラネットウェイ社開発の民間向けのX-Road技術「PlanetCross」を採用し、自社開発を遂行した。複数のデータベースをコールセンター内において統合することで、顧客情報の検索と受付業務の一元的な運用を可能にし、ブロックチェーン技術をアクセス権の管理に活用している。アクセスログを改ざんできないようにすることにより、部外者の情報アクセスを遮断するというのが目的である。