まとめ
中国・雲南省は、IT国内大手テンセント(騰訊)と協力し、観光地のチケットの購入、発券、領収書発行に全国で初めてブロックチェーンを活用すると発表した。入園チケットの購入から領収書発行までスマートコントラクトで自動化する方針だ。
中国・雲南省はミャンマー、ベトナム、ラオスと国境を接し、多数の世界遺産も抱えることから国内外の旅行者が訪れる中国有数の観光地である。
20日、雲南省はIT大手テンセント(騰訊)と協力し、観光地のチケットの購入、発券、領収書発行に全国で初めてブロックチェーンを活用すると発表した。
雲南省の観光地の一部では、これまでも顔認証やEチケットなどのオンラインチケットを発行していた。しかし領収書は窓口などで受け取る必要があり、完全オンライン化は実現できていなかった。
今回は「遊雲南」というプラットフォームから省内の著名観光地の入園チケット購入を受け付け、購入者のスマホに発券するほか、電子メールで領収書を送る仕組みだ。
ブロックチェーンとスマートコントラクトを導入することで、チケット購入から領収書発行に至る手続きをリアルタイムかつオンラインで完結できるほか、税金の納付の透明化も向上させられるため、税金支払いの向上にも期待できるという。
今回雲南省と共同でシステムを運用するテンセントは、10億人以上のユーザーを持つメッセージアプリWeChat(微信)を運営する国内大手IT企業である。本社がある深センでブロックチェーンを活用した領収書のオンライン発行を推進しており、ウォルマートや飲食店、地下鉄、列車駅などへ導入している。今回のシステム導入は、深センで蓄積された技術の観光分野への応用事例として注目される。