ブロックチェーン推進協会代表が講演、ブロックチェーン活用における可能性について語る


まとめ
「スマートファクトリーJapan 2019」の講演に、ブロックチェーン推進協会代表理事の平野洋一郎氏が登壇した。「製造業におけるブロックチェーン適用と可能性」をテーマに、ブロックチェーン技術を製造業の業務プロセスにどのように組み込み、社会改革につなげるのかについて言及した。

2019年6月5日から7日の3日間、東京ビッグサイト青海展示棟にて行われた「スマートファクトリーJapan 2019」に、ブロックチェーン推進協会代表理事の平野洋一郎氏が「製造業におけるブロックチェーン適用と可能性」をテーマに講演を行った。

暗号資産の信頼の低下により、ブロックチェーン技術の評価も低下しているが、この状況に対して同氏は「暗号資産の盗難事件はあるものの、ブロックチェーン技術そのものに大きな問題があったわけではない。堅牢性、技術的信頼性などは引き続き高く、さまざまな利用方法が広がりを見せるだろう」とブロックチェーン技術の価値を強調した。

さらに、ブロックチェーン技術の今後については「こうした状況でもさらに拡大する」と語る。ブロックチェーン技術の市場規模は、2018年が全世界で15億ドルだったのに対し、2022年には117億ドルに拡大する見込みだという。国内でも2018年は49億円だったが、2022年には545億円と10倍以上の伸びが見込まれている。ブロックチェーンに投資する業種としては、2018年は金融が37%と最も大きな割合を占めた。続いて、流通・サービスが25%、そして製造・資源が22%となったという。

書き換え可能なデジタルデータを改ざんできないようにした新しいデータの形式であるブロックチェーンは、その特性から特に金融業を中心に活用されてきた。しかし、同氏は「世の中には貨幣などと同じように改ざんされては困るデータは山ほどある。例えば、流通業ではトレーサビリティーデータであったり、製造業では検査や品質データ、公共では公文書改ざん防止、医療分野では治験データなど、あらゆる領域に存在する。さらに、製造業では鉄鋼、素材、自動車メーカーが品質データを改ざんし、社会問題となったケースが続出している。ブロックチェーン技術を適用することで、こうした問題を解決できる可能性がある。」と述べ、他業界においてもブロックチェーン技術を生かして既存の問題を解決できるという。

また、同氏はこの講演で「ブロックチェーン技術はこの21世紀型組織の中で、契約履行の自律化や自動化、価値移転の自律化や自動化、中央管理不要化に貢献し、組織と社会の在り方を変えていくものと期待されている。」と今後のブロックチェーンのあり方についても前向きな姿勢を示した。

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