オーストリア電力会社、P2Pエネルギー取引にブロックチェーンを活用


View from the Empire State Building at Night.
まとめ
Power LedgerはE-NEXTと提携して、再生可能エネルギーのピアツーピア(P2P)取引をオーストリアで初の試みを行なう。プロジェクトの初期段階では10世帯が参加し、ソーラーパネルで発電された再生可能エネルギーが取引できるようになる。より多くの顧客拡大に繋げる狙いだ。

オーストラリアのエネルギー商社Power Ledgerは、オーストリアの5大エネルギー会社の1つ、Energie Steiermarkの子会社と提携し、グラーツ内およびその周辺にピアツーピア(P2P)エネルギー取引ネットワークを展開する。

Energie Steiermarkのイノベーション部門であるNEXT-IncubatorとE-NEXT iを組み合わせることで、Power Ledgerのエネルギー取引プラットフォームを主要都市グラーツ内10世帯で利用可能にし、屋上のソーラーパネルを持つ人々が余剰再生可能エネルギーを近隣に売れるようになるという。オーストリアのスマートシティの旗艦プロジェクトとして、2050年までにゼロエミッションとカーボンニュートラルの目標達成を目的としている。

Power Ledgerの共同創設者兼ディレクター、David Martin氏は、「Power Ledgerのテクノロジは、市の炭素ゼロエネルギー未来への移行を促進すると同時に、再生可能エネルギーの使用に対する金銭的なインセンティブをもたらす」と述べた。同氏は、「Power LedgerとE-NEXTとの提携は、クリーンエネルギーの未来への移行だけでなく、革新的なビジネスプロセスの採用を通じてブロックチェーンテクノロジを既存の法制度に統合する方法においても、新たな分野を切り開くだろう」と続ける。

Power Ledgerは、ブロックチェーン対応の再生可能エネルギー取引プラットフォームを開発したオーストラリアのテクノロジー企業だ。同社の技術は、Sir Richard BransonのExtreme Tech Challenge賞を受賞している。また、共同創設者のDr. Jemma Green氏は、EY World Entrepreneur Of The Year賞のファイナリストとなっている。また同社は、エネルギー取引、再生可能資産の融資、そしてより効率的な炭素および再生可能エネルギーのクレジット市場を可能にする一連の製品を製造した。

同社ブロックチェーン対応のエネルギー取引プラットフォームは、オーストラリア、タイ、日本、米国の各地で現在試行中だ。

E-NEXTプロジェクトパートナーでイノベーションマネージャのMathias Schaffer氏は、「ブロックチェーン技術は多くの市場を混乱させる可能性がある一方、イノベーションとして、新しいビジネスチャンスと顧客に付加価値を生み出すチャンスも提供する」と述べている。

E-NEXTは、オーストリアの電力会社Energie Steiermark AGの子会社だ。同社が開発したNEXTインキュベーターは、新しい技術やソリューションを探すだけでなく、パイロットプロジェクト、協力、そして場合によっては投資の形で企業内に配置できるようにするためのツールとして使われる。同社は現在、シリコンバレーのプラグアンドプレイと提携してイノベーションをさらに推進している。

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