仏小売業者、Carrefour(カルフール)は、農場から店舗までの肉、牛乳、果物を追跡するためのブロックチェーンを活用したことにより、売上が増加したと報告した。同社は、鶏肉、卵、生乳、オレンジ、豚肉、チーズを含む20製品の情報にブロックチェーンを導入し、2019年にはさらに100追加する予定だ。
製品のトレーサビリティのためにブロックチェーンを活用する大手企業の1つである同社は、IBMと協力し、さまざまな小売業者、物流会社、および生産者とシステムを組み、グローバルなサプライチェーンの追跡および保護をする。
同社のブロックチェーンプロジェクトマネージャー、Emmanuel Delerm氏は「買物客は製品の由来についての詳細を知ることに興味を持っている。顧客は自分のスマートフォンでポメログレープフルーツのQRバーコードをスキャンし、収穫の日付、それが栽培された場所、プロットの所有者、その包装日、ヨーロッパへの輸送期間およびそれを準備する方法について知ることができる」と述べた。
4月には、Albertsons がブロックチェーン技術に基づいて構築されたモジュラーソリューションでIBM Food Trustと協力した。両社は、食物が農場から店舗までどのように追跡されているかを見るために、ブロックチェーンのパイロットを開始すると述べている。また両者は、米国の流通センターの1つから大量のロメインレタスを追跡するために、Food Trustを試験運用することを発表した。
IHS Markitによると、小売および電子商取引は、開始され展開されているブロックチェーンプロジェクトの数が増加したため、2030年までに予想されるビジネス価値で1,290億ポンドを実現するとしている。最初のユースケースは、トレードプロモーション、支払い、スマート契約、サプライチェーンに関するものだが、大規模小売店は納得するまでに多くの時間を必要とされる。