まとめ
ソフトバンクとTBCASoftがブロックチェーンによるID情報管理、認証を推進するワーキンググループを発足させた。ブロックチェーンの特性を活かした仕組みづくりにより、ID情報管理や認証などセキュリティの高い信頼性のある形となり、またIDの盗難などによる個人情報の流出も抑制できる。
ソフトバンクとTBCASoftは、ワーキンググループを発足させた。内容は、通信事業者のグローバルブロックチェーンコンソーシアム「Carrier Blockchain Study Group(CBSG)」において、ブロックチェーンによるID情報管理、認証を推進するというもの。
今まで、ID情報管理システムの多くは特定企業が管理する中央集権的なデータベースに依存していたため、これらのサービスを利用する場合、ID認証のために同サービスと連携するサービスプロバイダーに個人情報を開示する必要があった。一方、TBCASoftが新たに構築した、アプリケーションフレームワーク基盤「Cross-Carrier Identification System(CCIS)」は、ブロックチェーンを活用し、高い信頼性を担保した中で各事業者が独立して運用できるようになっている。
CCISのゼロ知識証明とブロックチェーン技術を利用することによって、個人の詳細情報の提供なしでIDの発行や保管、認証が可能となる。また、ユーザーは多くのアカウントIDやパスワードを発行したり、記憶したりする必要がなくなるため、IDの盗難などによる個人情報の流出も防ぐことができる。両社は今後、CBSGにおいて各国のコンソーシアムメンバーと連携し、CCISの有用性を検証するとした。