ハイパーレジャーファブリック(Hyperledger Fabric)などのオープンソースのフレームワークを利用して、ブロックチェーンネットワークをより簡単で経済的に構築、運営できるというものであり、今後利用範囲の拡大をはかっている。
米東部において、企業クライアント向けのマネージド・ブロックチェーン(Managed Blockchain)のサービスがアマゾン ウェブ サービス(AWS)によって本格的に始動した。
AT&T、ネスレ(Nestle)、アクセンチュア(Accenture)などが既に同サービスの利用している、とAWSは2019年4月30日に発表した。
昨年11月に最初に公開されたアマゾン・マネージド・ブロックチェーン(Amazon Managed Blockchain)は、クライアントがハイパー・ファブリック(Hyperledger Fabric)のようなオープンソースフレームワークを使用して、より簡単かつ経済的にブロックチェーンネットワークを作成および管理できるようになるというもの。 このサービスは以前、「プレビュー」でのみ利用可能だった。したがって、関心のある企業は、サービスを利用するための承認を申し込む必要があった。
同サービスは現在、AWSの米国東部(北バージニア)地域でのみ利用可能だが、来年にはより多くの地域で利用可能になると予想される。ネスレ・オセアニア(Nestle Oceania)のデジタルテクノロジーマネージャー、アーミン氏(Armin Nehzat)は次のように述べた。
「アマゾン・マネージド・ブロックチェーンを使用すると、ハイパーレジャー・ファブリック(Hyperledger Fabric)ネットワークを設定し、サプライチェーンの透明性への取り組みに協力するようパートナーを簡単に招待することができる。 同サービスを使用することで、顧客はブロックチェーン上の商品を農場から消費に至るまで追跡することができる。」
一方、証券およびデリバティブ取引プラットフォームであるシンガポール証券取引所(SGX)は、AWSと協力して、既存のハイパーレジャー・ファブリックに関する作業をアマゾン・マネージド・ブロックチェーンに移行している、とブロックチェーンテクノロジのトップを務めるアンドリュー氏(Andrew Koay)は述べた。
AWSによると、アクセンチュアの非営利財団MOBI(Mobility Open Blockchain Initiative)と企業の資産管理会社TrackXも同サービスを利用しているという。