2019年5月14日、韓国のニュースメディアであるビシネス・コリア(Business Korea)はサムソン電子が同社の低価格帯モデルのスマートフォンにデジタルウォレットを搭載することを報道した。これにより暗号資産機能がより多くの国で利用されることを目指す。
サムスン電子の無線事業部製品戦略チームのシニアマネジングディレクター、チェ・ウォンチョル(Chae Won-cheol)氏は「ブロックチェーン機能をサポートするギャラクシーのモデルを徐々に増やすことで、新しい体験へのハードルを下げる。また、韓国、アメリカ、カナダで展開後、提供地域を拡大するつもり。」だと語った。
サムソン電子の「ブロックチェーン・ウォレット」はフラッグシップモデル「ギャラクシーS10(Galaxy S10)」のみで提供されており、デジタル署名や分散型アプリケーション(DApp)などのブロックチェーン機能が利用されている。今回ビジネス・コリアはこれらの機能が他の低価格帯モデルで提供される可能性を報じた。
また、ビジネス・コリアはサムスンが、SKテレコムやKTコーポレーションなどの通信会社とブロックチェーンをベースとしたデジタルID認証ツールなどの共同開発を話し合っているとも報じた。
ギャラクシーS10でブロックチェーンや暗号資産に着目したサムソン電子は、イーサリアムをベースとした、独自のブロックチェーン・ネットワークを開発しており、将来「サムスン・コイン」を発行するかもれない語った。また、エンタープライズ向けのITソリューションパッケージにもブロックチェーン技術を追加しようとしている。
さらには最近、暗号資産ウォレットスタートアップ、レジャー(Ledger)に300万ドル(約3億2800万円)出資したことからも、同社がここ数ヶ月ブロックチェーンや仮想通貨に以前より焦点を置いていることが伺える。